カット専門に興味あるけど、利用するのがとても不安。
安く提供されているから、適当に切られちゃうんじゃないですか?
丁寧にしてもらえないんじゃないか?
接客が悪いんじゃないかな?
このように不安に考えてしまう人も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、そんな事はありません。
技術の品質を落とさなくても、しっかりと利益がでるカット専門店。
この記事ではカット専門店の安さの秘密について解説していきます。
私は美容師歴18年以上の美容師でカット専門店で10年以上勤務した経験もあります。
管理職も経験しているのでカット専門店が安くてもサービスができる理由をお伝えすることができます。
答えを先にいってしまえば、家賃・人件費などの管理コストを限界まで抑えている。
必要のないサービスを無くすことで無駄のないビジネスモデルとなっています。
カット専門店が安くてもサービスを続けられる秘密
カット専門店の技術レベル
カット専門店で受けられるサービス
カット専門店が安くても、利益がでるのはなぜ?
カット専門店に対する懸念は料金の安さが故の不安です。
不安とは、この低価格は確かにありがたいが反面でちゃんとヘアカットしてくれるのか不安に感じてしまいます。
短時間で低価格だから期待しているサービスを受けられないのではないかと考えてしまいます。
または、経験の浅いスタイリストの採用などで人件費を抑えているのか?と聞かれたこともありました。
この答えについてはハッキリとNOと否定することができます。
それは、技術の品質を落とさなくても、価格を抑える方法があるからです。
カット専門店がビジネスとして成立するのは薄利多売という方法で、一日に多くのお客様をサービスする事で利益を生んでいます。
ポイントは安いからこそ短い期間に利用できるカットのお店です。
美容室での来店周期より、カット専門店では価格が安いので毎月利用するお客様が増えます。
毎月安定した売上になるので閑散期や繁忙期での利益減の幅を小さくする事を可能にしています。
他にも美容室にはあった必要以上のサービスの撤廃があります。
そもそもサービス業ではお客様の満足の度合には上限を引くことが難しい面があります。
満足するサービスには個人差があるからです。
物などの商品においては、機能といった面でできる事と出来ない事の差がハッキリとしています。
例えると、今手元にあるスマホのカメラに一眼レフカメラ以上の性能が無い事は誰でもわかるように。
未来に期待はしているけれど、今は無理だと理解できます。
機能がないことに腹を立てたりはしないです、し諦めることができるはずです。
ですがサービスにおいてはいかがでしょうか?
サービスにおいてはどこまで出来るものかがわかりづらいです。
技術者の能力もハッキリとわからないので、ある程度のレベルを超えると簡単に判断できるものでなくなります。
要望はどこまで伝えていいのか?
どの程度までは相談できるのかがわからず、結果的に一人一人がで求めているサービスに差が生まれてしまうことになります。
それに答えようとした美容室は様々な付加価値をつけることで他店との差別化を図ろうとし、一部の人には必要のないサービスを生むこともあります。
最低限のサービスを求めているお客様に必要以上のサービスを行ってしまうことになりました。
カット専門店の考え方では、求められていないサービスを全て無くして髪を切る事だけをビジネスとして考えたものです。
その為、余計な時間がなくなり、ヘアカットだけに集中した安い価格で提供できるようになりました。
管理するためのコストも一般の美容室に比べ抑えやすい構造となっていることで、安い価格を実現できているのです。
管理コストが低い理由
具体的に安くできる理由について解説していきます。
家賃
一般店よりも店舗面積が必要ない。
一般店に比べ、カット専門店で必要な広さには差があります。
カット専門店では働く従業員の数が少なく、働くスペースがさほど必要ではありません。
フロント、シャンプー台、お客様のトイレ、在庫を管理するスペースの設置も必要ありません。
店舗面積が小さくできるという事で家賃を抑える事に繋がっています。
家賃のコストは経営において大きな負担になりますので、抑えられる事でお客様への提供価格も抑える事ができるようになります。
人件費
人件費では生産性のない人件費がカットできています。
経験の浅いスタッフを採用したコストカットではありません。
美容室において負担となる人件費とはアシスタントを無駄に抱える事です。
カット専門店ではアシスタントという立場がまず存在しません。
無駄になる可能性のある人件費はカット専門店では抑える事ができています。
給与が少し高くなっても経験のある美容師を雇うことでサービスの質が上がり、効率よくサービスを行う事ができます。
この業界では、生産性の高い人材を確保をすることが無駄のないビジネスです。
一番の利益になると考えています。
変動費
カット専門店では薬剤やその他備品、店販商品を抱える無駄がない
一般の美容室では消費期限が短い商品を扱う事がないので原価の無駄はほとんどありませんが、多少なりとも売れない物、売れにくい物などは存在します。
こういった商品は余計な仕入れがになるので、無駄になってしまいます。
上手に管理できれば、限りなく抑える事が可能ですが限界はあります。
カット専門店では変動費に該当する物の管理がほとんどありません。
余計な在庫を抱えることがなく、経費の管理がとてもシンプルです。
無駄にならない、在庫管理も価格を安くできる理由の一つと言えます。
一部のお客様に喜ばれるサービスを無くした
一部の方に喜ばれるサービスの撤廃です。
美容室で行っているメニューやサービスの中では全員が喜んで受けていないサービスや退屈をさせない為に行っているサービスがあります。
待ち時間に行っているサービスの中でマッサージがあります。
マッサージはお客様によっては断られることもありました。
そもそも、待たせる時間がなければマッサージを行うこともしていないサービスです。
正直にいってしまえば担当のスタイリストが来るまでの時間稼ぎです。
カット専門店ではカットするまでの時間は待つ事はありますが、途中で別のお客様のところに行くことはないので、マッサージなどのサービスは不必要になります。
意外かもしれませんが、カットするだけであればシャンプーも不要です。
シャンプーを嫌がるお客様も意外と多く、シャンプー込みの料金であれば外して安くして欲しいと思っている方も多くいます。
4000円でシャンプー・カット・ブローの料金ならシャンプーを無くして3000円にしてほしいといった要望です。
不必要なサービスをなくすビジネススタイルを取り入れたのが、カット専門店というわけです。
他にも料金の中に含まれる隠れコスト
ドリンクを出すサービスや雑誌を充実させている美容室。
フロント係を置いている美容室
これらももちろん、コストがかかるため。
無くすことができれば、無駄な費用にはなりません。
このように、お客様が必ず受けたいサービスだけを残して、それ以外のサービスを無くすことでコストをかけずに利益を出すことができる仕組みになっているのがカット専門店です。
プラス料金とかはない?施術勧められない?
カット専門店でカットでの料金を抑えても別の料金が発生する可能性はゼロではありませんが、私の知る限り行っているお店はありませんでした。
美容室で、メニュー以外で売上を上げる場合は一人当たりの単価を上げようと努力します。
そこで、代表的なのが店販で売上を増やしたり、プラスで施術を勧めることです。
カット専門店でカット以外で売上を上げる場合に可能性があるのは店販と指名料。
もしくは、回数券の販売や定額利用サービスが考えられます。
どれも、カット専門店では当たり前に行っていることではないのでカット専門店の中でも薦められる可能性はかなり低いと考えられます。
カットだけをしたいが別の料金が発生するのを心配されるようでしたら、ほぼないと考えて良いと思います。
勧められる事があれば数ある中の一つですので別のお店を探せば大丈夫です。
【カット専門店はなぜ安い?】技術の品質を落とさなくても利益がでる理由のまとめ
価格が安いからといって、技術の品質やサービスを雑にしていることはないとご理解いただけたのではないかと思います。
カット専門店が品質を落とさずとも利益が出る理由は、家賃・人件費・管理コストの削減にあります。
家賃では、必要のない設備や面積を無くしました。
人件費は、アシスタントの採用をせずに技術者に対して給与を支払う。
管理コストは無駄な仕入れがなく、無駄がでない。
また、必要のないサービスを無くすことによって生産性のない労力を減らすことができています。
シャンプーやマッサージなどのサービスをなくし、ドリンクや雑誌などにも費用をかけることはありません。
それが、品質を下げなくても利益をだせる理由です。
それ以外に心配になるのがプラスで料金が発生する可能性についてです。
可能性があるのは指名料や店販です。
他にも定額利用などのサービス。
ですが、結論はほとんどのカット専門店では行っていないと考えていいでしょう。
おこなっていたとしても、押し売りに感じるようなお店は経験したことがありませんので安心してください。
カット専門店での価格に心配される方も多いかと思いますが、技術者として一般の美容室で行っていたサービスと差をつけるようなことはないと断言できますので、是非気兼ねなく利用してほしいと思います。
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